「ウェブサイトを立ち上げようと思ったけれど、新規ドメインではなかなか検索結果に表示されない…。」そんな悩みを抱えていませんか?
そんなときに検討したいのが中古ドメインです。
中古ドメインは、すでに一定の評価を得ているため、新規ドメインよりも早く検索結果の上位に表示されやすいというメリットがあります。しかし、中古ドメインの選び方や注意点を知らないと、思ったようにサイト運営ができないだけではなく、トラブルに発展するケースも考えられます。
そこで本記事では、中古ドメインとは何か、その選び方、注意点、そしてメリットについて解説していきます。
中古ドメインとは

中古ドメインとは、過去に他のユーザーから使用(所有)されていたウェブサイトのアドレスです。中古ドメインは、さまざまな理由で放棄されたり、売却されたりします。たとえば、事業の終了、ウェブサイトの閉鎖、所有者の変更などによって、売却されると中古ドメインとして販売されます。中古ドメインとは言っても、なかには長年使用され、高い評価を得ていたドメインもあります。
なお、中古ドメインの取引(売買)は、専門のマーケットプレイス(ネット上で売買する市場)やオークションサイトで行われることが多いです。価格はドメインの質や人気度によって大きく変動します。
中古ドメインの選び方
中古ドメインを選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
ドメインの年齢と履歴を確認する
まずは「WHOIS.com」などのウェブサイトやツールでドメインの登録日や経過年数、有効期限などを確認してください。できるだけ詳細に調べたいときは複数のウェブサイトやツールでチェックしましょう。また「Wayback Machine」などを使って過去の使用履歴を調べ、低品質なコンテンツの大量投稿やスパムサイト、フィッシングサイトなど怪しい使われ方をしていないかもしっかりチェックします。
所有者情報と商標権を確認する
「WHOIS.com」で情報を見るときは、現在の所有者情報も確認してください。これは所有者と連絡を取る際などに役立つからです。また、他社の商標を含むドメインは避けることで、法的トラブルの回避につながります。
評価指標と外部リンクを確認する
「Domain Authority」や「Page Rank」などの評価指標の確認も必要です。なぜなら、数値が高いほど、検索エンジンからの評価も高いからです。また、外部リンクの状況確認も大切であり、良質なサイトからのリンクが多いドメインは価値があります。
ブランド性やキーワードを確認する
覚えやすく発音しやすいドメイン名であるかどうかも確認しましょう。また、関連するキーワードを含むドメインも、SEOの観点から有利といえます。
拡張子と価格を確認する
「.com」や「.net」などの一般的な拡張子は汎用性が高く、多くの場合で好まれます。ただし、価格も重要な要素なので、予算内で好みの拡張子であるかどうかも確認してください。
将来性を考慮する
トレンドや業界の動向を踏まえ、長期的に使えるドメインを選ぶ点も意識しましょう。一時的な流行に左右されないドメインを選び、中長期的な運営につなげてください。
よくない中古ドメインの見分け方
中古ドメインを選ぶ際は、注意すべきポイントがいくつかあります。以下の観点から、よくない中古ドメインを見分けましょう。
不自然なバックリンクプロファイル
「Ahrefs」や「Majestic SEO」などのツールを使って、バックリンクの状況を調べましょう。
以下のような特徴がある場合は要注意です。
・突然の大量リンク(短期間で大量のリンクが発生している場合)
・低品質サイトからのリンク(質の低いサイトからの大量リンクが発生している場合)
・関連性のないリンク(サイトの内容と全く関係のないリンクが多い場合)
以上のような状況が判明したら、購入を控えましょう。
ブラックリスト掲載の確認
「MxToolbox」などのツールを使って、ドメインがスパムブラックリストに掲載されていないか確認してみてください。なぜなら、ブラックリストに載っているドメインは、メール配信やSEOに悪影響を及ぼす可能性があるからです。
評価指標の不自然な変動
先述した「Domain Authority」や「Page Rank」などを活用し、評価指数の数値が急激に変動している場合、人為的な操作が行われた可能性があります。そのため、安定した評価指標を持つドメインかどうかを見極めることが大切です。
不自然な価格設定
ドメインの価格にも注目しておきましょう。評価の割に安すぎるドメインは何か問題がある可能性があり、逆に実際の価値以上の高額で取引されているドメインにも注意が必要です。
ドメイン名の複雑さ
「覚えにくい」または、「タイピングしにくい」ドメイン名は避けましょう。特に数字や特殊文字、ハイフンが多用されているドメインは、ユーザーにとって扱いづらく、ブランド構築の妨げになる可能性があります。
中古ドメインを購入するメリット
中古ドメインの購入には、新規ドメインにはないさまざまなメリットがあります。以下に主なメリットを解説します。
検索エンジンでの優位性
中古ドメインの最大の魅力は、検索エンジンでの優位性です。長年使用されてきたドメインは、すでに一定の評価を得ており、新規ドメインよりも早く検索結果の上位に表示される可能性があります。
また、Googleのサンドボックス期間(新規ドメインの記事を上位表示させない期間)を回避も期待できるでしょう。新規ドメインは、しばらくの間、検索結果で低く評価されがちですが、中古ドメインならその期間を短縮できる可能性があるわけです。
既存のバックリンク
良質な中古ドメインには、すでに多くのバックリンクが存在します。これらのリンクは、長年かけて自然に獲得されたものです。新規サイトでこれだけのリンクを得るには、膨大な時間と労力が必要になるでしょう。
ただし、すでに触れているように、バックリンクの質には十分な注意が必要で、低品質なリンクが多いと逆効果になる可能性があるからです。
ブランド価値の継承
有名だったサイトのドメインを購入できれば、そのブランド価値を引き継げる可能性があります。過去に人気を博したサイトのドメインなら、ユーザーの記憶に残っている可能性が高いです。
その結果、新規サイトよりも早く信頼を得られるケースもあるでしょう。ただし、過去のブランドイメージと大きく異なるコンテンツを提供する場合は、ユーザーの混乱を招く恐れもあります。
コスト効率の良さ
一見すると中古ドメインは高額に感じるかもしれません。しかし、すでに構築された検索エンジンかからの評価や信頼性を考えると、長期的にはコスト効率が良い場合があります。
新規ドメインで同等の評価を得るまでにかかる時間や労力、費用を考えれば、中古ドメインのほうがコスト効率に優れるケースも考えられます。
中古ドメインの選び方についてまとめ
中古ドメインには、検索エンジンでの優位性や既存のバックリンク、ブランド価値の継承など、新規ドメインにはないメリットがあります。ただし、注意点も考慮して選ぶ必要があります。ドメインの年齢や履歴、バックリンクの質、評価指標などをしっかりと確認し、慎重に選んでください。
これから構築するウェブサイトの理想像と照らし合わせながら、適する中古ドメインを選びましょう。





